駒村農園

りんごが"ボケる"!?

各所で大雪がニュースになっていますね。
こちらも例年だと、あと1~2回はまとまった積雪があるので、まだまだ気は抜けません。春は遠い…

さて、この記事のタイトルの意味わかりますでしょうか?
「ボケる」は長野の方言でりんごに対して日常的に使われる表現です。
県民にはほぼ100%伝わる言葉なのですが、お電話での問い合わせを頂いた時に、

こちらが無意識に
「この種類のりんごはもうボケてるから…」

などと使ってしまい、

お客様が
「???」

となってしまうことがよくありましたので、一度ご説明をしておこうと思ったところです。
日記というよりは解説に近い長めの記事になってしまいますが、お付き合いいただけるとうれしいです。


【ボケるとは…】
・シャキっとした果肉の食感
・ジューシーで甘い果汁
この2つがりんごの大きな特徴になるかと思います。

簡単にいいますとこの2つの特徴が損なわれてしまったりんごのことを「ボケる・ボケた」と表現するんです。

・ボソッとした食感、粉っぽく軟らかい果肉
・果汁・甘みが少ない
こういった物が「ボケたりんご」になります。


【どうしてボケる?】
では、ボケたりんごになってしまう要因は何なのか?
様々なことが考えられますが、「熟しすぎ(過熟)」がその要因の大半を占めると思います。
収穫直後のりんごがボケていることはほとんどありません。
保存期間が長くなるほど、りんごのボケは進行していくのです。

りんごから発生する「エチレン」という成分はご存知でしょうか?

りんごは冷蔵庫の嫌われ者!? 一緒に入れるものに要注意
(引用サイト:ゼクシィキッチン)

りんごに限らず収穫したあとも果物は生きているので、人間と同じ様に呼吸をし、代謝を行ない、熟度が進んでいきます。
(追熟と呼ばれます。人間の加齢のようなもの)
エチレンには追熟を促進する効果があり、りんごはこのエチレンが特に多く発生する果物です。

りんごは保存する過程で、自分で出したエチレンを自分で吸収して、どんどん追熟が進んでいってしまいます。
追熟し過ぎると果肉が軟化してきて、食感が悪くなってしまいます。また追熟するために蓄えたエネルギー(糖)を消費してしまい甘みが、呼吸や代謝の過程で水分が減少していきます。
これがりんごがボケる原理になります。
果肉の肉質が軟らかい品種ほど追熟の進行は早くなります。また保存温度が高いほど進行は早いです。


【りんごの保存は難しい…】
りんごから発生したエチレンは他の野菜・果物にも作用してしまうので、ご家庭の冷蔵庫でりんごを保存すると密閉された空間の中で周りの野菜などの熟度を進めてしまい、鮮度を落としてしまう可能性があります。

りんごはビニール袋等に入れて保存すると、エチレン・水分蒸散の対策になりますのでおすすめです。
それでも袋の中、りんご同士で追熟を進め合ってしまうので、なるべくお早めに食べていただくほうがおいしいと思います。


【貯蔵りんごを少しでも長く…】
当園で現在販売している「貯蔵りんご」はボケないように対策をしています。
「貯蔵専用の袋」があり、エチレンや空気は外に抜け、逆に水分は抜けない特殊なフィルムで作られています。
この専用の袋と長野の冬の気候を利用した冷蔵法で無処理のものに比べ、2ヶ月位長く鮮度を維持する事が可能になっています。




以上、方言の紹介も兼ねてちょっと詳しくご紹介させていただきました。
今後も電話やメール等、こちらが無意識で「ボケる」という言葉を出してしまうことがあると思います。
その際はこんな記事もあったなと思い出していただけるとうれしいです。

記事に書いたとおり、りんごを長くおいしく食べる為にはご家庭では少し難しい部分があります。
特に貯蔵りんごについては到着後の保存期間が通常より短くなってしまうことが予想されます。
園主としましては、短期間で食べきれる量を何回かに分けてご注文いただくのが、この時期のりんごを一番おいしく食べる方法かなと思います。

「りんご専用の冷蔵庫」といった感覚でお気軽に通販をご利用ください!
…最後、宣伝でごめんなさい(笑)

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